競売物件の購入から賃貸運用まで|利回り16.3%を実現した成功事例

競売物件の購入から賃貸運用まで|利回り16.3%を実現した成功事例

1. はじめに

不動産投資の世界では、競売物件を活用して高い利回りを得る方法が注目されています。しかし、競売と聞くと「難しそう」「リスクが高そう」と感じる人も多いでしょう。この記事では、実際に筆者が競売物件を落札し、リフォームを経て賃貸運用で安定収益を得るまでの流れを、具体例を交えて解説します。

2. 競売物件を選んだきっかけと背景

もともと中古アパートや区分マンション投資を検討していましたが、市場流通物件は価格が高騰しており、表面利回り5%前後がほとんど。「もっと高利回りを狙えないか」と探していたところ、競売物件の存在を知りました。

  • 市場価格より2〜3割安く買える可能性がある
  • 情報は裁判所のサイトで公開され、誰でも入札できる
  • 物件次第では、リフォーム後に高利回りが期待できる

3. 物件選びと入札価格の決定

三点セットの分析

競売物件の情報は、裁判所が公開する「三点セット」から入手します。今回は、地方都市の築25年・木造2階建てアパート(全4戸)を候補にしました。

  • 評価額:1,200万円
  • 現況調査報告書:全4戸中3戸空室、1戸入居中
  • 物件明細書:占有者は賃借人、家賃月5万円

入札価格の算定

市場価格を調べると同条件で約1,800万円。空室率やリフォーム費用を考慮し、入札額は評価額の110%=1,320万円に設定しました。

4. 落札から引渡しまでの流れ

入札後、無事に落札。保証金(入札額の20%)を支払い、残金決済を完了させます。入居中の1戸は賃貸契約を引き継ぎ、空室3戸はリフォームを実施することにしました。

注意点:競売物件は「現況有姿」で引き渡されるため、修繕費や残置物撤去費は買主負担。また、占有者が退去しない場合は法的手続きが必要になることもあります。

5. リフォーム内容と費用

築25年のため、キッチン・浴室・床材・クロスの張り替えを実施。外壁塗装は予算の関係で見送り、屋根補修のみ行いました。

  • 内装リフォーム(3戸分):150万円
  • 屋根補修・軽微な外構工事:50万円
  • 残置物撤去費用:10万円
  • 合計:210万円

ポイント:賃貸需要の高い設備に絞り、過剰なリフォームは避けることで投資回収期間を短縮しました。

6. 賃貸募集と入居決定まで

募集条件の設定

周辺相場は2DKで家賃4.5万〜5.5万円。今回は新築感のある内装に仕上げたため、家賃5.2万円で募集。

入居状況

募集開始から1ヶ月以内に全3戸が入居決定。既存の1戸と合わせて満室稼働になりました。

7. 実際の収益と利回り

  • 家賃収入:5.2万円×4戸×12ヶ月=249.6万円
  • 経費(固定資産税・管理費・修繕積立など):約40万円
  • 年間キャッシュフロー:約209.6万円

購入費用1,320万円+リフォーム費210万円=総投資額1,530万円

表面利回り:約16.3%/実質利回り(経費控除後):約13.7%

8. 成功のポイントと注意点

成功要因

  • 相場より安く落札できた
  • リフォームを必要最低限に抑えた
  • 募集家賃を適正かつやや強気に設定できた

注意点

  • 競売物件は内覧できないため、現地調査や外観チェックが重要
  • 占有者対応や残置物撤去は必ず予算に含める
  • 落札後の手続きやリフォーム業者手配はスピード勝負

9. まとめ

競売物件投資は、適切な物件選びと計画的なリフォーム、入居付け戦略を組み合わせることで、高利回りを実現できます。一方で、事前調査やリスク管理を怠ると、大きな損失にもつながります。初心者は経験豊富な不動産業者や競売代行サービスを活用し、最初の一件を成功体験に変えることが、継続的な資産形成への第一歩です。

 

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