リフォームで資産価値を高めた競売物件事例

リフォームで資産価値を高めた競売物件事例

購入前の物件状態

競売物件は、市場価格より安く購入できるのが魅力ですが、多くの場合「現況引渡し」となり、修繕が必要なケースがほとんどです。

今回ご紹介するのは、東京都郊外の築28年木造戸建て(延床90㎡)。売却基準価額は950万円、市場価格はおおよそ1,600万円でした。現況調査報告書には以下の問題が記載されていました。

  • 屋根瓦の一部破損
  • 外壁の塗装劣化
  • 浴室のカビ・水漏れ跡
  • 台所設備の老朽化
  • 庭の雑草と放置物多数

相場との差額が650万円あったため、修繕費を差し引いても利益を見込める物件と判断しました。

リフォーム計画の立て方

競売物件のリフォームでは「投資額と回収額のバランス」が最も重要です。今回は以下の流れで計画を立てました。

  1. 三点セットと現地確認で修繕箇所を洗い出す
  2. 工務店3社から見積もりを取り、コストを比較
  3. 資産価値に直結する部分(屋根・外壁・水回り)を優先
  4. DIY可能な部分は自分で対応し費用削減
  5. 購入価格+リフォーム費用と売却想定価格を比較し利益率20%以上を確保

結果、リフォーム総額は約320万円に抑え、完成後の査定額は1,750万円に上昇しました。

実施したリフォーム内容

外装

  • 屋根瓦の破損部分交換と防水シート全面張替え(約65万円)
  • 外壁の高圧洗浄+シリコン塗装(約80万円)
  • 雨樋の歪み補修(約5万円)

色褪せて古びた印象だった外壁を明るいアイボリーに塗装し、新築同様の見た目へ。第一印象が大きく改善しました。

内装

  • フローリング一部張替え(約12万円)
  • クロス全面張替え(約30万円)
  • 室内ドア交換(約8万円)

クロスの張替えはコストパフォーマンスが高く、部屋全体を明るく見せる効果があります。

設備

  • システムキッチン交換(約70万円)
  • ユニットバス交換+浴室暖房乾燥機設置(約85万円)
  • トイレ便器交換(約10万円)
  • 洗面化粧台交換(約8万円)

特に浴室の刷新は内覧者から高評価を得やすく、今回も「新品なのは嬉しい」という声が多くありました。

リフォーム後の価値向上事例

リフォーム完了後、不動産会社の査定額は1,750万円。購入額950万円+リフォーム費320万円+諸経費50万円を差し引いても、約380万円の利益となりました。

売却活動は2週間で成約。外観の美しさ、水回りの新品感、「すぐ住める状態」が購入者の決め手でした。

リフォーム成功の秘訣

  • 購入前に三点セットと現地確認で修繕箇所を正確に把握
  • 価値向上に直結する部分を優先的に改修
  • 複数業者から見積もりを取り比較
  • 内装はシンプルな色合いで幅広い層に好まれる仕様
  • 売却か賃貸か出口戦略を決めてから計画

まとめ

競売物件はリスクもありますが、計画的なリフォームによって大きな利益を得ることも可能です。重要なのは、安く買って高く売るための「価値の伸ばしどころ」を見極めること。今回の事例を参考に、あなたも競売物件リフォームに挑戦してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました